マンガでよく分かる 行動科学を使ってできる人が育つ! 教える技術
人に教える、働いていて、ある程度年数が経ってくると、ほとんどの人はそれを求められる。
で、なんとなく教える。それで相手によってはスッと理解したり、全く理解してくれなかったり。こんな感じなんだろうと思う。
自分は人に教えたりするのがあまりうまくないと思っている。相手に伝える情報量の加減が分からず、伝えすぎてしまったり、少なすぎてしまったりということがあり、うまくいかないもんだなぁ、と考えていた。
というわけで、この本を読んでみた。前にもこの著者の本を読んだことがあったとは思うのだが、今回は漫画でかつ、ストーリー仕立てになっており、読みやすそうということで再度読んでみた。
この本を読んでいて、気づかされたのは次の内容。
-教えるというのは、「望ましい行動をできるようにする」「間違った行動を正しい行動に変える」ということ
-そのために相手の行動に目を向ける
-教えるとは、相手から「望ましい行動」を引き出す行為
今までは相手にとにかく正しい知識をインプットさせることができれば正しく動いてくれると考えていた。しかし、改めて考えて見るとそうではないということに気づかされた。
「理解している」ことと「実践できる」ことは雲泥の差があるということは自分でも分かっていたはずなんだが(食べたら太る、と分かっているのに、寝る前にアイスを食べたり、とか)。
-教えるときには「知識」と「技術」に分けて整理する
-知識:聞かれたら答えられること
-技術:やろうとすればできること
これも中々気がつかない盲点だと思う。
―指示や指示も「具体的な行動」で表すこと、そしてその際はMORSの法則に沿って行う
-M:Measured。計測できる(数値化できる)
-O:Observable。観察できる(誰が見ても、どんな行動をしているか分かる)
-R:Reliable。信頼できる(どんな人が見ても、それが同じ行動だと認識できる)
-S:Specific。明確化されている(何をどうするかが明確になっている)
これは、仕事中によくやってしまうことではないかと思うので、例をあげる。
×:これをできるだけ早めにやっておいてください。
〇:これを明後日の11時までにまとめて、私の机に提出してください。
-人が行動を続けたり、やめたりすることを考えるときには「ABCモデル」を頭におくといい
A:先行条件(デスクの上が暗い)
↓
B:行動(デスクライトをつける)
↓
C:結果(明るくなる)
※今後、デスクが暗くなったときは、デスクライトを付けるようになるだろう。
これを意識して、指導するといい。要はCのところでしっかりと褒めてあげるようにする。そうすれば、次からも同じ行動を繰り返し、それがいつの間にか習慣化するということだ。
この本は、人に教えなければならない、でも苦労している、という人には是非一度読んでほしい一冊だ。